平成28年3月14-17日、沖縄経済環境研究所の共同研究
「奄美群島における観光と環境に関する総合調査研究」の一環で、
奄美大島と加計呂麻島へ3泊4日の調査出張に行ってきました。滞在中、それぞれの調査研究の目的にそって、市役所、郷土資料館、エネルギー施設見学等を回りました。
参加メンバー&研究テーマ
○名城 敏 所員:奄美群島の土壌・地質について、土壌流出保全対策について
○前泊 博盛 所員:奄美群島の公共事業、離島架橋について
○呉 錫畢 所員:環境エネルギー政策について
○友知 政樹 所員:奄美と琉球について
○比屋根良直 研究支援助手:奄美群島の環境保全型農業について
写真1 奄美大島の生活史を見学(奄美パーク内の奄美の郷)
奄美パーク内の奄美の郷という資料館で見学しました。写真は奄美の昔の暮らしのコーナーで、子供(人形)がメンコを打っているところです。名城先生、前泊先生、友知先生はメンコのテクニックや収集して競った話で盛り上がっていました。
写真2 ディスカウントショップ ビッグⅡにて生活経済調査
ビッグⅡ奄美店というお店で生活経済調査を行いました(普通に買い物しました)。お店の規模は、平屋1階建て、沖縄のメイクマンくらいの広さがありました。駐車場は450台分あります。生鮮から衣類、園芸、電化製品、ゴルフセットなど何でも揃っていますので、奄美大島の人にとって使いやすいお店となっているようです。なお、沖縄のBig1とは関係ないとの事です。ちなみに前回の徳之島調査ではBIG1という名のパチンコ屋を見つけました。
写真3 奄美黒糖焼酎
写真4 お土産品の夜光貝の殻
夜光貝の殻(未加工、中身無し)がお土産品として販売していました。1個平均2000円くらいです。週1~2個程度売れているとのことです。
写真5 トビンニャ(まがきがい)
奄美大島北部では、
まがきがいをトビンニャと呼び、南部ではテラダと呼んでいるそうです。茹済みの冷凍品で、1袋平均1000円程度です。潮干狩りやイザリで簡単に取れるので郷土食として定着しているそうです。ただし、潮干狩りなど漁撈活動を通して獲物を得る場合は、海浜は集落の方々のものであるため、獲物も同じく集落のものという考え方が定着しており、他シマ(よそ集落)の者が漁撈を行うのは社会通念上ルール違反に当たります。沖縄と同じだと思いました。
写真6 サザエ
サザエも茹済み冷凍が並んでおり、1袋1000円くらいでした。奄美大島の高齢の方の話を聞くと、奄美大島でも、
糸満売りがあったので、親が子供に対して、「悪いことをすると糸満に出すよ」と、しつけていたそうです。実際、耳をつぶされて帰ってきた島の先輩が多かったことから、相当恐ろしい場所という認識が定着していました。
写真7 太陽光パネル
環境エネルギー政策について調査研究を進めている呉先生とともに、
太陽光パネルの施設を見学しました。
写真8 フェリーかけろまで移動
奄美大島から加計呂麻島へ車をフェリーに乗せ、
加計呂麻島調査に向かいました。前泊先生は、
奄美群島の公共事業はトンネル工事から架橋事業へ転換して来ている、と仮説を立てて調査をしており、加計呂麻島もいずれ橋がかかると予想していました。奄美大島南部~加計呂麻島は自衛隊基地建設とその周辺整備が予定されており、現在もその間の海峡は海上自衛隊の潜水艦の停泊地となっています。戦中は日本の陸軍、海軍の弾薬庫や見張りがあり、大和、武蔵も停泊していたとのことです。加計呂麻島は、
真珠養殖やマグロ養殖、研究が行われており、港ではシルイチャーかクブシミ?の子イカがよく見られました。
写真9 フェリーかけろまからみえる奄美大島瀬戸内町の港
写真10 加計呂麻島安脚場戦跡を見学
写真11 奄美群島のハジチ(入墨)
ハジチは奄美大島でも資料としてみることが出来ました。
写真12 太陽光施設をバックに記念撮影
写真13 奄美大島十景の一つ あやまる岬観光公園【奄美市笠利町】
パノラマ撮影をしました。サンゴ礁が発達していて、白砂の浜も綺麗でした。河口からクチにかけての深い青色とサンゴ礁の遠浅でエメラルドグリーンがよく映える場所でした。
「あやまる岬」とは綾織の鞠のような、なだらかで丸みのある地形を持った岬ということで、この名がついたそうです。
2015/09/05
大学の教員は夏休みは何をしてるかわからなーい、とよく言われます しかーし、大学教員は夏休み期間中も忙しく働いているのです 大学の先生の仕事は主に教育と研究+地域貢献です。 前期、後期の期間中は、学生たちの教育が主となり、自分の研究に時間がとれないことが多いです。そこで、夏休みや春休み等の長期休暇が…